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 Jリーグチーム、鹿島アントラーズの試合を観戦するために、1度だけ茨城県の鹿嶋市を訪れたことがある。鹿島市にある鹿島スタジアムは、日韓共催のW杯の会場となった場所でもあり、「鹿島と言えばサッカー」ということで、その名は若い人たちにもよく認知されている。
 しかし、鹿島のまちを歩いていると気づくのだが、サッカーのまちであると同時に、鹿島は全国屈指のコンビナートのまちでもある。住友金属工業などが所有する重化学工業コンビナートが、まちの景観を覆っている。のどかなまちには不似合いな巨大物である。
 鹿島町史をよくよく紐解いてみると、当然のことであるが、あんな巨大な物体が最初からまちにあったわけではない。もとは農業と漁業が主産業であったこの地区に、いきなり巨大開発はやってきたのだ。鹿島市の発展の歴史は、この巨大な地域開発との共存の歴史なのだ。
 人間の規格とは到底、不似合いな巨大物を目にするに、地域開発の猛威を感じる。そして開発以前に営まれていた鹿島の人々の営みに思いを馳せる。高度経済成長期から20世紀の末まで、絶えることなく地域開発は続いた。そして、地域開発なくして、高度経済成長と国土の均衡な発展は為しえなかったと言われている。そこには一面の真を見るのだが、一方で巨大な地域開発は、本当に地域を豊かにし、人々の生活の質を豊かにしたのだろうか。
 巨大なコンビナートとサッカースタジアムの熱狂は、そのささやかな鹿島のまちへの問いかけを、問答無用と打ち消してしまっているようにすら見える。

エステ 関東地方